今日は碁言絶句の生い立ちを。
ヒト(私)ではなくて、
碁言絶句(言葉の棚)の生い立ちについて。
桑名七盤勝負にお持ちしたマグカップ、
ご覧になったでしょうか?
囲碁格言や名言、諺のパロディらしきものが、
暑苦しく並んでいます。
碁打ち心をくすぐりたがっている言葉たち、
私が入り浸っている千葉県習志野市の碁会所、
津田沼囲碁クラブの店内に、
貼り出されてきたコピーたちです。
8年ほど前になります。
暇なオーラを日々発散していたら、
囲碁教室の講師に、と誘われました。
ほどなく、店舗イベントの広告も作ることに。
外注すると大きな出費となるので、
そこは家内制手工業でいこう、でしょうか?
囲碁大会のポスターや、教室案内を、
Word・Excel で作るんですね。
まあ、それしか使えないので〔^_^;〕
すると‥外注したときより速い、安い、
そのわりに、出来もまあまあ??
ということで続けることになりました。
2年ほど続けて、おそらく飽きて、
違うことをやりたくなった。
毎月のイメージコピーなんてどうだろう?
最初の一本は、2011年の暮れに。
B2判に伸ばして貼りました。
お店の女性スタッフが、
「掃除しながら(これを)見て‥ 涙が出た」
と。
そういうことってあるんですね。
あ、こういうの、貼っていいんだ 。
~ほめられて育つタイプ♬~
いや貼ったほうがいいんだ、と信じました。
休まず遊べ。
話したくなる趣味。
碁は口実。
黙して語らう。
:
貼り紙の前でヒトとヒトが喋りはじめました。
ほどなく、碁打ちならではのディープと、
故事成語など一般常識を絡める路線が定まり、
棋力を問わずに話題にできるコピーが、
膨れあがっていきました。
練る碁は育つ。
詰めたい人ね。
一難去って、まだ一眼。
苦しいときのコミ頼み。
:
あまりにベタベタ貼るものだから、
うるさく思うお客さんもいたでしょう。
「棋道を何だと心得る」と憤る講師も?
それでも、貼り続けています。
コピーライター仲畑貴志さんの言葉‥
>そのコピーに、会話を促す情報はあるか?
これが支えです。
碁食ぅ楽じゃ。
碁会所はセカンド・リビング・ダイニング。
ヒトに会いに来ている、
ヒトと話しに来ている、
最初の相手は誰でもいいのかもしれない、
でも次第にかけがえのないヒトになっていく。
このあたり、
>ここに来れば仲間が見つかる
に通じるのでしょうね。
そんな想いがほぼほぼ込められた言葉の棚、
それを碁言絶句と名付けました。
ロゴは、まるっこい=かわいい、に従い、
キリチガエの碁石をモチーフに。
こんな生い立ちですが、
思い立ってすぐに言葉が溢れだしたのは、
溜め込まれていたものがあったから。
伏線はまたの機会に。
新作を貼ると、その前に佇むヒトがいます。
首をかしげると、誰かが寄っていきます。
ーこれ、わかる?オレはわかったよー
みたいな無言の圧力^^
ほどなく会話が始まります。
ときには、私にも声をかけてくれます。
「肚の座ったベタだねぇ」とか、
「凝りすぎw」とか。
碁言絶句は日々、育てられています。
これからも、碁言絶句をご贔屓に〔^_^;〕